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こんにちは。土地家屋調査士として、これまで多くの土地の測量・登記・境界確定をお手伝いしてきました。
今回は、土地を売る前や家を建てる前にぜひ知っていただきたい「正確な面積の把握」と「測量の重要性」について、わかりやすくお話しします。

土地を売るときや家を建てるときに、こんな疑問を持つ方が多いです。
「登記簿の面積と実際の広さって違うの?」
「測量しないと売れないの?」
「建てた後にトラブルにならないか心配…」

こうした不安を解消し、後悔しないための大切なポイントを順にご紹介します。


登記簿の面積は、必ずしも正確とは限りません

多くの方が勘違いしがちなのが、「登記簿に書かれている面積=正確な面積」という思い込みです。
実際には、登記簿の面積は古い測量方法や目測で記録されたものも多く、実際の土地の広さと数パーセント以上の誤差があることも珍しくありません。

特に、次のような土地では注意が必要です。
・昭和以前に登記された土地
・三角測量や目測で記録された地域
・境界標が欠損している、または位置が曖昧な土地
・長年、境界確認をしていない土地

このような土地で登記面積だけを信じて売却や建築を進めると、売買価格のトラブルや建築制限違反などの問題が発生する可能性があります。


土地売却の前に“正確な面積”が必要な理由

土地を売る際には、売買契約書に「面積」が明記されます。
買主はその数字を基準に購入を判断するため、もし実際の面積が違っていた場合、損害賠償や価格交渉が発生することがあります。

たとえば、登記簿では120㎡と記載されているのに、実測では110㎡だった場合。
1㎡あたり20万円の土地なら、200万円の差額が生じる計算です。
このような場合、「実測売買」で契約していなければ、返金対応や契約解除に発展するケースもあります。

土地家屋調査士による正確な測量は、売主の法的・経済的リスクを防ぐ重要なステップです。


家を建てる前にも測量が必要な理由

建物を建てる際は、敷地面積が建ぺい率や容積率の基準になります。
面積を誤って把握していると、建てられる建物の大きさが大きく変わってしまいます。

たとえば、建ぺい率60%・容積率200%の土地で、登記簿上の面積が120㎡、実測が110㎡だった場合、
建てられる建物の延床面積は240㎡から220㎡に減ってしまいます。

また、隣地との距離が法定基準を満たしていない場合、セットバック(道路からの後退)が必要になり、土地を最大限に活用できないこともあります。


土地家屋調査士に相談するメリット

土地家屋調査士は、測量や登記に関する国家資格を持つ専門家です。
土地の境界を明確にし、正確な面積を確定させる業務を行う唯一の資格者でもあります。

土地家屋調査士に依頼することで、次のようなメリットがあります。
・現地の実測と登記情報のズレを正確に把握できる
・隣地との境界を明確にして将来のトラブルを防げる
・境界標を設置して、安心して土地を売却・活用できる
・測量後の登記(地積更正登記・分筆登記)まで一括で対応できる


目的に応じた測量の種類

測量にはさまざまな種類があり、目的によって選び方が変わります。

・現況測量:現在の土地の形や高低差を調べる(建築前の調査に利用)
・境界確定測量:隣地との境界を確定し、境界標を設置する
・分筆測量:土地を複数に分ける際に行う(相続・分譲など)
・地積更正測量:登記面積と実測面積が違う場合に訂正する
・敷地調査測量(建築測量):建築確認申請の前提となる測量


測量の流れと期間(境界確定測量の例)

まず無料のご相談で、土地の状況や目的を伺い、必要な測量の種類を判断します。
その後、法務局や市役所で資料を調べ、現地で測量を実施。
隣地の所有者にも立ち会ってもらい、境界の位置を確認・合意します。

最後に、境界標を設置し、測量結果をまとめた図面を作成。
必要に応じて、登記手続きも代行します。

測量期間はおおよそ1ヶ月から3ヶ月程度。
隣地との立ち会い調整や天候などによって前後します。


よくある質問

Q. 測量費用はどのくらいかかりますか?
A. 土地の広さや内容によりますが、境界確定測量では30〜60万円ほどが一般的です。

Q. 測量しないで土地を売ることはできますか?
A. できますが、後のトラブルを防ぐために「実測売買」での取引をおすすめします。最近は買主側からも正確な測量を求められることが増えています。

Q. 隣地の人が立ち会ってくれない場合は?
A. 資料や証拠をもとに調整を進めることができます。土地家屋調査士が法的な配慮を行いながら進行します。


まとめ

土地を売るときも、家を建てるときも、まず必要なのは「正確な土地の姿を知ること」です。
登記面積と実測面積が違えば、価格や建築プランに大きな影響を与えます。
境界があいまいなままでは、後々トラブルになることもあります。

測量は費用がかかるように思えますが、実際には数百万円単位の損得を左右する大切な工程です。
土地家屋調査士は、あなたの土地を守り、安心して次のステップに進むための心強いパートナーです。

「この土地の広さを正確に知りたい」
「建築計画を立てる前に測量しておきたい」

そう感じた今こそ、行動を起こすチャンスです。
松和土地調査株式会社では、ご相談と初回現地確認を無料で承っています。
お気軽にお問い合わせください。