2025.08.10

相続でトラブルを避けるために今できること──松本市の土地家屋調査士が語る“測量の本当の重要性”

スタッフブログ

人生には、思いもよらぬ出来事が訪れます。そのひとつが「相続」です。

親から土地や建物を受け継ぐ──それは人生において避けられない責任とも言えます。しかし、いざその時が来たとき、「境界がわからない」「名義が亡き親のまま」「隣人と揉めている」──そんな問題に直面する方が少なくありません。

私たち**松和土地調査株式会社（長野県松本市）**は、相続と土地に関する数多くのご相談をお受けしてきました。本記事では、実際にあった事例を交えながら、「なぜ早めの測量が必要なのか」「境界確認とは何か」「相続にどう関わるのか」について、できる限りわかりやすくお伝えしていきます。

1. 相続トラブルの8割は“境界”が原因

実は、土地や建物を相続した際のトラブルの多くは、「どこからどこまでが自分の土地なのか」を明確にできないことが原因です。

松本市内のあるご家庭では、父親が亡くなった後、田畑と自宅敷地、合わせて500坪近い土地を3人の兄弟で分割することになりました。ところが、登記簿を見ても“面積”しか記載がなく、現地には境界杭がなく、近隣住民も正確な境界を把握していない状況でした。

結果、3人の話し合いは平行線。相続税の申告期限が迫る中で、急遽当社にご依頼いただき、境界確定測量を実施。隣地所有者との立ち会いを重ね、無事に分筆と名義変更、相続登記までスムーズに進めることができました。

このケースでは、早期に専門家を介入させたことで、最悪の“裁判沙汰”を防げました。

では、なぜ相続に「測量」が必要なのでしょうか？　答えはシンプルです。

→相続税や固定資産税の評価に関わります。

→境界不明の土地は買い手が付きにくく、価格も下がります。

→感情的な争いの“争点”を、数値で明確にできます。

特に、「地積測量図がない」「昭和のまま登記されている」「農地や山林も含まれる」といったケースでは、ほぼ100％測量が必要と考えて差し支えありません。

「境界なら昔、おじいちゃんが杭を打っていたよ」
「隣のお宅とは仲がいいから問題ない」

そう思っていませんか？　私たちは何度もこのような“思い込み”が原因でトラブルになっている現場を見てきました。

相続後に住宅を建て直そうとしたAさん。測量を依頼すると、敷地の一部が隣家に数十センチ越境されていることが判明しました。隣人は「何十年も使ってきた土地だ」と主張し、話は感情的な対立へと発展。

結局、当社が間に入り、第三者として境界標の根拠資料とともに丁寧に説明することで、納得いただき、無事に土地を確定できました。

このように、「人間関係にヒビが入る前に、専門家の目で見ておく」ことがとても重要なのです。

測量や境界確定は、費用も時間もかかります。しかし、それは「後から起こるかもしれない数百万円規模のトラブルを防ぐための投資」と言えます。

不動産は、相続して終わりではありません。そこから先、売却・貸出・分筆・譲渡・再開発など、何十年も影響が続きます。

その基盤となる「面積」と「境界」を、正確にしておくことは、将来の家族や子どもたちへの“責任ある財産継承”なのです。

私たち松和土地調査株式会社は、長野県松本市を中心に、以下のようなサポートを行っております。

また、提携する司法書士や税理士とも連携し、「土地相続に関する総合サポート」が可能です。

相続は人生の一大イベントであり、失敗できないプロジェクトです。後悔する前に、まずはお気軽にご相談ください。

相続は「争族」とも言われるほど、多くの家庭で複雑な問題を引き起こします。

でも、それは“準備”と“専門家の知恵”で防げることもまた、事実です。

私たちは、「測量を通じて人の暮らしを守る」という思いで日々現場に向き合っています。相続で悩むすべての方が、笑顔で次の一歩を踏み出せるように──そのお手伝いができるのが、私たちの誇りです。