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松本市や安曇野市で土地を所有している方から、非常によく寄せられる相談のひとつが、土地の境界が分からないというものです。親から相続した土地、長年そのままにしてきた土地、空き家が建ったままの土地など、いざ売却や建替えを考えた段階で初めて境界の問題に直面する方は少なくありません。

普段の生活では、土地の境界を意識する場面はほとんどありません。しかし、不動産という財産を扱う場面では、境界は避けて通れない重要な要素になります。境界が曖昧なままでは、売却も建築も相続手続きもスムーズに進めることができません。

特に松本・安曇野エリアは、古くから住宅地や農地として利用されてきた地域が多く、現在の土地利用と昔の登記情報が一致していないケースも多く見受けられます。そのため、境界の問題は決して特別なものではなく、誰にでも起こり得る身近な問題だと言えます。

土地の境界とは何か

土地の境界とは、自分の土地と隣の土地を区切る法的なラインのことを指します。塀やフェンス、畑のあぜ道などが境界だと思われがちですが、これらが必ずしも正式な境界とは限りません。

境界は、法務局に備え付けられている図面や過去の測量資料、隣地所有者との合意などをもとに判断されます。現地に境界標が設置されていれば分かりやすいのですが、長年の間に失われていたり、移動されてしまっていることもあります。

松本市や安曇野市では、昔ながらの石杭や木杭が使われていた土地も多く、時間の経過とともに境界標が分からなくなっているケースも珍しくありません。

境界が分からないまま放置するリスク

境界が分からない状態をそのままにしておくと、将来的にさまざまな問題が発生します。最も多いのが、隣地とのトラブルです。

例えば、ブロック塀を建て替えようとした際に、どこまでが自分の土地なのか分からず、隣地所有者と意見が食い違うことがあります。また、建物の建替えや増改築を行う際に、建築基準法上の後退が必要だと分かり、計画の見直しを迫られることもあります。

土地を売却する場合にも、境界が確定していない土地は買主から敬遠されやすくなります。買主側としては、将来トラブルになる可能性がある土地を避けたいと考えるのが自然です。その結果、価格交渉で不利になったり、売却そのものが進まなくなることもあります。

相続の場面では、境界が曖昧なことが原因で、相続人同士の話し合いが難航するケースもあります。誰がどの部分を取得するのかを決める前提として、土地の範囲が明確になっていなければ、公平な分け方を考えることができません。

境界確定測量が必要になるタイミング

境界確定測量は、土地の境界を法的に明らかにするための測量です。松本・安曇野エリアでは、次のようなタイミングで境界確定測量が必要になることが多くあります。

土地を売却する前
建物を新築または建替えする前
相続で土地を分ける必要があるとき
登記簿の面積と現況が大きく異なるとき
隣地との境界について不安やトラブルがあるとき

これらの場面では、土地家屋調査士による正式な測量を行うことで、境界を明確にし、安心して次の手続きへ進むことができます。

土地家屋調査士が行う境界確定測量

土地家屋調査士は、土地や建物の表示に関する登記を専門とする国家資格者です。境界確定測量は、土地家屋調査士が中心となって行う業務のひとつです。

境界確定測量では、まず法務局や役所に保管されている公図や過去の測量図、道路台帳などの資料を調査します。その上で現地を測量し、資料と現況を照らし合わせながら境界の位置を検討します。

その後、隣接する土地の所有者に立ち会ってもらい、境界について説明を行い、双方の合意を得た上で境界標を設置します。この合意が非常に重要で、口頭だけでなく、書面として記録を残すことで、将来のトラブルを防ぐことができます。

松本・安曇野で境界確定が難しい理由

松本市や安曇野市では、境界確定が簡単に進まないケースもあります。その理由のひとつが、土地の歴史的な背景です。

昔は、今ほど厳密に境界を管理する文化がなく、隣同士で暗黙の了解のもと土地を使っていたケースも多くありました。そのため、正式な境界確認をしたことがない土地が数多く存在します。

また、農地や山林が宅地に変わったエリアでは、土地の形状や利用状況が大きく変化しており、昔の図面と現況が一致しないこともあります。このような場合には、専門的な知識と経験をもとに慎重な判断が求められます。

境界確定測量の流れ

境界確定測量は、一般的に次のような流れで進みます。

まず、土地の状況や相談内容をヒアリングし、必要な測量の範囲を整理します。次に、法務局や役所で資料調査を行い、過去の境界情報を確認します。その後、現地で測量を行い、境界の候補となる位置を検討します。

隣地所有者への立ち会い依頼を行い、現地で説明をした上で合意を得られれば、境界標を設置します。最終的に、境界確定図や写真台帳などの成果物を作成し、必要に応じて登記手続きへと進みます。

境界を確定することで得られる安心

境界確定測量を行うことで、土地の範囲が明確になり、将来にわたって安心して土地を利用できるようになります。売却や相続、建築といった場面で、余計な不安を抱えることなく話を進めることができます。

松本・安曇野エリアで土地を所有している方にとって、境界の問題は決して他人事ではありません。問題が表面化してから対応するよりも、早めに測量を行い、境界を明確にしておくことが、結果的に時間や費用を抑えることにつながります。

土地の境界が少しでも気になる場合は、専門家である土地家屋調査士に相談することが、安心への第一歩となります。