家の建替えや大規模なリフォームを考えたとき、多くの方は間取りやデザイン、費用のことを最初に思い浮かべます。
しかし、実際の現場で問題になりやすいのが、敷地の境界や面積を正確に把握しないまま計画を進めてしまうことです。
松本市や安曇野市では、古くからの住宅地や農地が住宅用地に変わったエリアも多く、境界があいまいな土地が少なくありません。
こうした土地で建替えや外構工事を行うと、後から思わぬ指摘を受けることがあります。
ここでは、建替えやリフォーム前に測量を行うべき理由について、具体的なケースを交えながら解説します。

建替えで敷地条件が重要になる理由
建物を新しく建てる場合、必ず建築基準法や各種条例に基づいて計画を立てる必要があります。
その際に基準となるのが、敷地の面積や形状、道路との関係です。
敷地の条件が正確でなければ、次のような問題が生じる可能性があります。
建ぺい率や容積率の計算が誤る
建築可能な建物の大きさが変わる
建築確認が下りない
設計のやり直しが必要になる
これらは、事前に正確な測量を行っていれば防げる問題です。
登記簿の情報だけでは不十分な理由
建替えを検討する際、登記簿の面積をもとに話を進めるケースもあります。
しかし、登記簿の面積は必ずしも現況を正確に反映しているとは限りません。
特に以下のような土地では注意が必要です。
昔から同じ家が建っている土地
境界標が見当たらない土地
道路拡幅や区画整理が過去に行われた地域
農地から宅地に変わった土地
実際の測量を行うと、登記簿と面積が違っていることが判明するケースも少なくありません。

セットバックが必要になるケース
松本市や安曇野市の住宅地では、道路幅が4メートル未満の場所も多くあります。
このような道路に接している土地では、建替え時にセットバックと呼ばれる後退が必要になる場合があります。
セットバックとは、将来的に道路を広げるために、敷地の一部を道路として提供する考え方です。
セットバックが必要になるかどうかは、敷地と道路の境界がどこにあるかで判断されます。
境界があいまいなままでは、
どこからどこまで後退が必要なのか
そもそもセットバック対象なのか
といった判断ができません。
結果として、建築計画が大きく変更になることもあります。
外構工事で起こりやすい境界トラブル
建替えやリフォームでは、建物本体だけでなく、外構工事も同時に行われることが多いです。
ブロック塀、フェンス、カーポート、駐車場などは、境界線ギリギリに設置されることが少なくありません。
測量を行わずに工事を進めると、
隣地にはみ出している
境界を越えていると指摘される
工事後にやり直しを求められる
といったトラブルが発生することがあります。
特にブロック塀や擁壁は、一度作ると簡単にやり直せないため、事前の境界確認が非常に重要です。
建替え前に測量をしておくメリット
建替えやリフォーム前に測量を行うことで、次のようなメリットがあります。
敷地条件を正確に把握できる
建築計画を安心して進められる
セットバックの有無が事前に分かる
外構工事の位置を正確に決められる
隣地とのトラブルを未然に防げる
測量は、建物が完成してからではできない準備の一つです。

松本・安曇野で多い建替え前測量の相談例
この地域でよくある相談には、次のようなものがあります。
親から引き継いだ家を建替えたいが境界が分からない
昔からある塀が境界なのか分からない
道路が狭く、セットバックが必要か知りたい
建築会社から測量を勧められたが理由が分からない
こうした場合、土地家屋調査士が資料調査と現地測量を行い、敷地の状況を整理します。
測量から建替えまでの流れ
建替えを前提とした測量は、次のような流れで進むことが一般的です。
土地の状況と建替え計画の整理
登記簿や公図などの資料確認
現地測量による敷地の把握
境界の確認や必要な協議
測量成果をもとに建築計画を確定
建築会社と連携しながら進めることで、無駄な手戻りを防ぐことができます。
土地家屋調査士に相談する意味
建替え前の測量では、単に寸法を測るだけでなく、法的な視点での判断が必要になります。
土地家屋調査士は、境界や登記に関する専門家として、次のような役割を担います。
境界の法的整理
セットバック要否の判断材料の整理
登記と建築の整合性確認
将来の売却や相続を見据えた助言
建替えは人生の中でも大きな決断です。
その土台となる土地について、専門家のサポートを受けることで、安心して進めることができます。
建替えやリフォームを成功させるためには、敷地の正確な把握が欠かせません。
境界や面積を曖昧にしたまま工事を進めると、後から大きな修正やトラブルにつながる可能性があります。
松本市や安曇野市で建替えを検討している方は、早い段階で測量を行い、土地の状態を整理しておくことが安心につながります。
測量は建物を支える見えない基礎です。
将来のトラブルを防ぎ、納得のいく住まいづくりを進めるためにも、専門家への相談をおすすめします。